2021-01-01から1年間の記事一覧

安定化回路(OPアンプ変更と再評価)

以前の記事の安定化回路の変更と、出力電圧安定度、雑音特性の再評価です。 回路は以下の通りです。LM358NをNJM4580DDに変更しました。 NJM4580DD使用 直列型安定化回路 今回は正確に出力波形を測定するためにプローブのフックチップおよびグラウンドリード…

秋月のヘッドホンアンプキット(改)がなかなか良い

秋月電子通商のヘッドホンアンプキットAE-KIT45-HPAのパーツを一部変更したものが思った以上に良いので以下、変更した箇所や良い点、回路の説明などをします。 変更点は ・オリジナルではOPアンプにNJM4580DDが使われていますが、これを高スルーレートで低雑…

汎用OPアンプを用いた安定化回路

単電源の汎用OPアンプ LM358Nを誤差増幅器に用いた低雑音でロードレギュレーションに優れた直流安定化回路です。以下、実際に製作した回路の回路図です。 LM358N使用 低雑音直列型安定化回路 LM358Nは入手の容易な安価な汎用のOPアンプですが、これを誤差増…

音声(オーディオ信号)のサンプリング周波数はいくらであればいいのか

マイクの出力などのアナログ電気信号をデジタルデータとして取り込む手段にPCMがあります。PCMの基礎は他に譲るとしてその際に充分なサンプリング周波数について理屈を考えます。 標本化定理ではアナログ信号の最高周波数の2倍のサンプリング周波数でサンプ…

UHF 430MHz帯(70 cmバンド)ノンラジアルモービルホイップアンテナのSWR

UHF 430MHz帯のモービルホイップアンテナはノンラジアルでアース不要のものが市販されています。そもそもアンテナにアースやラジアルがなぜ必要なのか、ノンラジアルでもSWRが低いのはどういうことかを考察して、430MHz帯のノンラジアルモービルホイップのSW…

水晶振動子を発振させる(正弦波発振回路)

水晶振動子はその直列共振周波数と並列共振周波数の間の非常に狭い範囲で誘導性リアクタンスとなり(Qが極めて大きい)、負荷容量と負性抵抗を接続することで安定して発振させることができます。水晶振動子は自由振動をするので正弦波を得ることができるはず…

小電力リニアレギュレータ回路の製作

ギターのエフェクターをスイッチングACアダプターで使っているとノイズがのることがありました。そこでローノイズ電源が欲しいという動機でリニアレギュレータを組むことにしました。あえて三端子レギュレータは使わずディスクリートで製作してみようという…

電波航法(Radio navigation)概説

船舶や航空機が航行中にその自位置を知り、出発地から目的地までの航行を電波により導くシステムが電波航法(Radio navigation)です。電波航法には地上系と衛星系、船舶向けや航空機向けがあります。広義にはレーダーを含めます。船舶や航空機の安全および効…

nanoVNAでモービルアンテナのSWRを測定する

アンテナのSWR(定在波比)をnanoVNAで測定してメーカー公称のVSWRと比較してみます。nanoVNAはとても小型で安価なアンテナアナライザとして利用可能です。本来はネットワークアナライザですが、今回は第一電波工業株式会社の144/430MHz帯2バンドモービルアン…

GMDSSについて

現在、国際航海に従事する旅客船・国際航海に従事する300トン以上の船舶の海上通信はGMDSS(Global Maritime Distress and Safety System)と呼ばれる制度に基づいています。GMDSSでは通信の近代化が図られ、モールス電信など従来の通信士に課せられていた特別…