GMDSSについて

現在、国際航海に従事する旅客船・国際航海に従事する300トン以上の船舶の海上通信はGMDSS(Global Maritime Distress and Safety System)と呼ばれる制度に基づいています。GMDSSでは通信の近代化が図られ、モールス電信など従来の通信士に課せられていた特別な技能を義務から外し、遭難信号などの自動化や予備の通信設備の義務化、無線電話のほかにDSC, AIS, NBDPなど複数の手段による通信、SARTやEPIRBなど遭難時に動作する無線設備の義務化など通信の省力化と安全性の向上が図られています。

 

GMDSSでは船舶の規模のほかに航行する海域別に要件が定められています。VHF無線電話(国際VHF)で海岸局と通信可能な海域から衛星通信の圏外まで国際的には4つの海域に区分されます。区分ごとに要求される通信設備や通信士の資格種別が異なります。

 

 GMDSSは設備的要件と人員的要件があります。設備から見ていきます。

 

一般的にGMDSSの船舶には以下のような設備が要求されます。

・無線電話(VHF, MHF, HF)

・レーダー(3GHz, 9GHz)

・DSC(デジタル選択呼出装置; VHF, MHF, HF)

・NBDP(狭帯域直接印刷電信)

・AIS(船舶自動識別装置)

・LRIT(船舶長距離識別追跡装置)

・SSAS(船舶保安警報装置)

・SART(Search and Rescue Rader Transponder)

・衛星EPIRB(非常用位置指示無線標識)

・衛星無線航法装置(GPSなど)

・NAVTEX受信機

などです。

国際航海に従事する旅客船・大型船には多彩な通信設備が装備されます。全体としては複雑な印象ですがいくつかの設備は統合されます。主要な設備については予備を装備することも義務となっています。

いくつかの設備について概観します。

無線電話は船舶の通信設備として基本的です。海上の船舶の通信は無線による以外にほぼないので無線での電話が装備されます。VHFの電波で通信できる場合には第一に国際VHFとして定められた周波数で通信します。FMで空中線電力は船舶局で25Wまでです。原則、見通し距離内での通信に限られます。VHFではDSCも用いられます。DSCはボタンひとつで遭難信号の送出などが可能です。VHF圏外との通信ではMHFやHFの電波での通信も行われます。HFではSSBなどの電波形式が用いられます。電離層伝搬により遠距離通信も可能ですが安定した通信は難しい面もあります。

レーダーは航行上重要であり必須です。レーダーには技術的要件が定められており、検定に合格している必要があります。

SARTやEPIRBは遭難時に動作する設備です。SARTは他の船舶のレーダーに反応してそのスクリーン上に自船の位置を指示します。衛星EPIRBは自動または手動で衛星経由で陸上の機関に遭難を通報します。

AISは船舶の位置や識別、速度などを自動的に送信する設備です。AISにより省力化と安全で正確な船舶のコントロールが可能です。AISの通信範囲は原則として見通し距離内でしたが、衛星経由により見通し外でも通信が可能になってきているようです。

NBDPやNAVTEXは文字情報の通信です。NBDPはキーボードを打って文字情報を送受信し、ディスプレイに表示します。NAVTEX受信機は海上安全情報(文字情報)の放送を受信し表示するもので、GMDSSでは設備が義務付けられており、国際的に運用されていて英語で情報が提供されています。日本では日本語による情報の提供も行われています。

無線航法装置は自船の位置を知るうえで重要です。現在はGPSなど衛星によるものがどの海域でも利用可能で一般的です。以前は地上の無線を用いたロランCなどのシステムもありましたが現在は廃止されています。無線航法装置はDSCやAISなどと連携して位置情報を自動的に送信できます。

 

見通し距離内の通信には直進性の強いVHFの電波が、それ以遠は衛星経由またはMHFやHFによる地表波伝搬や電離層伝搬の電波が使用されます。衛星経由の通信はマイクロ波が使われます。

 

人員についても規定があります。

日本においては、通信士は

第一級・第二級・第三級総合無線通信士

第一級・第二級・第三級海上無線通信士

第一級海上特殊無線技士

のうちのいずれかである必要があります。

また、遭難通信責任者は

第一級総合無線通信士又は第一級海上無線通信士

第二級海上無線通信士

第三級海上無線通信士

のいずれかのうちできるだけ上位と定められています。

さらに、国際航海に従事する旅客船には

第一級総合無線通信士又は第一級海上無線通信士 1名

その他は

第一級総合無線通信士、第一級海上無線通信士又は第二級海上無線通信士 1名

の配置が必要です。

 

海上無線通信士はGMDSSに対応した比較的新しい資格です。第一級~第四級までありますが、第四級は国内通信のみ可能でGMDSSには対応しません。第一級・第二級海上無線通信士および第一級総合無線通信士は無線設備の船上保守が資格上は可能です。第三級海上無線通信士と第一級海上特殊無線技士は国際通信は可能ですが船上保守はできません。

 

取得者数では第一級海上特殊無線技士が多いです。他の資格に比べると取得は比較的しやすいです。総合無線通信士、第一級・第二級・第三級海上無線通信士は難易度が高めで取得者数も少なめです。第一級海上特殊無線技士は国際VHFなどの操作はできますが、HFの無線設備の操作などはできません。第一級総合無線通信士と第一級・第二級・第三級海上無線通信士は船舶に施設する無線設備については周波数の制限も空中線電力の制限もなく操作可能です。

 

船舶の通信士は上記の無線従事者免許に加え、船舶局無線従事者証明を受けていなければなりません。船舶局無線従事者証明を受けられるのは上記無線従事者に限られます。

 

このように、GMDSSの船舶局の通信士には厳格な要件が定められています。

 

国際航海をする際には通信に関してもこのような安全のための制度に守られているのです。

 

細部までは踏み込めませんでしたが、海の通信の安全、GMDSSについて概観しました。

 

Have a safe voyage!

空中線(antenna)について

空中線(アンテナ)というとただの針金と思われている方もいるでしょうが、多少は正しいですが実際はそう単純なものではありません。アンテナの種類は多く、その理論はかなり難しいです。アンテナの実際、種類、理論などにも少し触れてみたいと思います。

 

最も単純な実際のアンテナは一般的な小型FMラジオについているような直線状のロッドアンテナでしょう。これはシンプルな金属棒です。長さはあまり短いと受信性能に劣りますがやたらと長ければいいものでもなく、一般に電波の波長の1/4程度の長さとすると効率よく受信できます。85MHzのFM放送なら約88cmとかなり長くなるので実際は短めのものが多いです。アンテナ基部にコイルを入れると電気的に長さを稼げます。後ほど述べます。

 

理論上、基本となるアンテナは3つあります。等方性アンテナ、微小ダイポールアンテナ、半波長ダイポールアンテナです。基本的にアンテナはこれら3つのアンテナを基盤に論じることになります。

 

等方性アンテナは放射点から4πステラジアンのどの方向にも同じ強度で電波を送受信できる仮想的なアンテナ(無指向性)です。現実には理想的な等方性アンテナは存在しないのですが、アンテナの理論上重要です。

 

微小ダイポールアンテナも仮想的なアンテナですが、アンテナ理論上欠かせないものです。電流が流れる微小な長さの短い導体です。長さが微小量なので物理量を求めるには積分をします。

 

半波長ダイポールアンテナは実際に存在する製作可能なアンテナです。実在のアンテナとして最も基本的であり、仮想的なアンテナとの橋渡し役でもあります。構造は1/4波長の長さの導体(エレメント)2本を隣接して直線上に配置したものです。

 

アンテナには利得というものがあります。おおざっぱにいうとどれくらい効率的に電波を放射するかを数字で表したものです。絶対利得(dBi)と相対利得(dB)があります。等方性アンテナに対しての利得が絶対利得、半波長ダイポールアンテナに対しての利得が相対利得です。等方性アンテナの絶対利得は0dBi, 半波長ダイポールアンテナの絶対利得は2.15dBi, 相対利得は0dBです。dB(デシベル)は比の対数を取った表記法です。

 

アンテナには可逆定理というものがあり、同じアンテナを送信に使ったときと受信に使ったときで利得、指向性、入力インピーダンスは一致します。これらはアンテナの基本的特性です。

 

アンテナには入力インピーダンスというものがあります。単位は[Ω]で抵抗と同じですが、インピーダンスは電場と磁場の比であって普通のテスターで測ることはできません。送受信機、給電線(ケーブル)、アンテナのそれぞれにインピーダンスがあり、できる限りそれらを一致させないと(整合を取らないと)効率よく送受信ができません。受信の場合はまださほどシビアにならなくてもよいのですが、送信アンテナの場合には非常に重要になってきます。テレビの同軸ケーブルなどは75Ωになっています。

 

どれほどインピーダンス整合が取れているかを示す指標にVSWRがあります。1以上の実数です。1のとき完全に整合が取れており、値は小さいほうが望ましいです。VSWRをいかに下げるかが送信においては非常に重要になります。

 

アンテナは周波数ごとに適した長さがあるので、すべての周波数をカバーできる適当な長さはありません。やみくもに長くすればいいわけではないのです。電波の波長λは、周波数をf[MHz]とするとおよそ

λ=300/f [m]

で計算できます。アンテナ(エレメント)の長さはλ/4が基本的です。666kHzのAM放送だと100m以上にもなります。

 

アンテナの長さは十分に確保することが難しいことも多いので工夫がされています。アンテナに直列にコイルを挿入する(またはエレメント自体をコイル状に巻く)と等価的に長くしたのと同様の効果が得られます。長さが稼げないアンテナでよく使われています。

 

アンテナの大きさに制約があると言えばやはりスマートフォンのアンテナでしょう。スマートフォンには板状逆F型アンテナという低姿勢の平面状のアンテナが内蔵されています。アンテナは近い物体の影響をうけるので、人体の影響を受けます。送受信への影響を低減するため、スマートフォンには板状逆F型アンテナが位置をずらして2つあり、状況に応じて2つのアンテナを切り替えたり出力を合成したりして効率の低下を防いでいます。板状にすることで広い周波数の範囲に対応できます。

 

建物の屋上にはよくTV受信用の八木・宇田アンテナが設置されていて、見かけることも多いと思います。細いパイプ(エレメント)が何本も平行に配列されたアンテナです。送受信機に接続されているのはたくさんあるエレメントのうちの1つだけです。あとのエレメントはただの棒なわけですが、高い利得と指向性を得るために必要不可欠です。ただのパイプを適当な間隔で前後に配置しただけで利得や指向性が大きく変化するというのも面白いですね。複数のエレメントが送受信機につながっているタイプのアンテナもあります。

 

ところで、FMラジオのアンテナは普通は垂直に立てますが、横向きに寝かせたらどうなるのかと思ったことはありませんか。電波には直線偏波円偏波があり、直線偏波には垂直偏波と水平偏波があります。直線状のアンテナで送信すると直線偏波となり、アンテナを地面に垂直にすると垂直偏波、水平にすると水平偏波となります。超短波放送(FM放送)は水平偏波と電波法令で定められているので、教科書的には受信アンテナを倒したほうが良好に受信できるはずという話にはなります。ただ、電波は反射などをして偏波が変わるので一概にどの角度でアンテナを立てればよいかは実際にやってみるしかありません。

 

同じ周波数、同じ伝送路でも直交する偏波を使うと2波同時に送受信できるため、利用効率が倍になります。どれくらい2波の偏波が直交しているのかを表すのに、交差偏波識別度(XPD)があります。

(XPD)=10log(E_p/E_c)^2=20log(E_p/E_c)

で定義されます。対数は常用対数です。E_pは主偏波の電界強度、E_cは交差偏波の電界強度です。XPDが十分大きくないと両偏波間に混信が生じます。XPDは前述のように障害物での反射などにより低下するほか、降雨によっても交差偏波成分があらわれて低下します。送受信アンテナの特性による低下もあります。構造が非対称なアンテナではXPDが低下します。

 

アンテナ長は3/8波長や5/8波長などのものも実用化されています。3/8波長は1/2と1/4の中間ですが、50Ω系の送受信機、ケーブルと整合が取りやすい利点があります。5/8波長のアンテナは電波の打ち上げ角が低く利得が大きいです。3/4波長アンテナの短縮と考えることができますが、短縮するとインピーダンスが容量性となるので、前述のコイルを挿入する方法によって容量成分を打ち消します。5/8波長アンテナは7.6dBiなどというものもあり、半波長ダイポールアンテナより5.45dBも高利得ということになります。これは半波長ダイポールアンテナに3.5倍の電力を供給したのと同じ効果です。

 

アンテナの利得を3dB上げれば元のアンテナで送信電力を2倍にしたのと同じことになります。半波長ダイポールアンテナより10dB高い利得(12.15dBi)のアンテナを使えば、半波長ダイポールアンテナで電力を10倍にしたのと同じことになります。むやみに送信電力を上げるよりアンテナの性能を上げることの重要性がわかると思います。半波長ダイポールアンテナは構造がシンプルな基本的なアンテナで多く使われています。

 

アンテナは利得と指向性は大事ですが、入力インピーダンスも非常に重要です。いくら利得が高いアンテナでもアンテナの入力インピーダンスとケーブルの特性インピーダンス、送受信機のインピーダンスが整合していないと十分な性能が得られないばかりでなく、送信アンテナの場合は送信機を焼損することもあります。インピーダンスの整合を取ってVSWRを低くすることがとても重要になります。アンテナ本来の性能が出せていないケースというのはよくあります。

 

アンテナの特性は利得、指向性、入力インピーダンス偏波などがあり、さらに機械的強度や大きさ、重さなども問題になります。これらを勘案して適切なアンテナを選定し、インピーダンスの整合を取ってVSWRを下げ、指向性アンテナの場合はビームの方向を調整し、不要な電波を避けまた不要な方向へ電波が放射されないように工夫し…と大変で難しい作業が必要になることもあります。アンテナによっては大変高い製作精度が要求されるものもあります。

 

最終的には電波が送受信できるかどうかですが、不必要に電波をばらまくと混信や電波の有効活用の妨げなどの原因となるので、電波伝搬なども考慮に入れた相当広い範囲の知識や技術が要求されるのです。

 

今回はアンテナの一部に絞って数式をほとんど使わず概説しました。しかし、アンテナと給電線(ケーブル)は非常に密接な関係にあり、給電線も相当奥深いものなので重要であることを指摘しておいてここではこれ以上触れないことにします。また、アンテナと電波伝搬も切り離すことができません。電波伝搬も広く難しい分野ですがこれも非常に重要でアンテナについて議論するときは電波伝搬も併せて考慮する必要があることを指摘しておきます。

 

いくら高性能な受信機があってもアンテナがなければなにも受けることができません。スマートフォンなどにも直接は見えないですが工夫されたアンテナが内蔵されていて、それにより通信が可能なのです。

 

アンテナ特性はいろいろあるので混乱するかもしれません。どれも大切です。アンテナに限ってワードとして挙げておくと

入力インピーダンス、利得、指向性、偏波帯域幅、電流分布、実効長

などがあります。

第一級アマチュア無線技士(1アマ)直前講座 アンテナ・給電線編

試験が直前にせまってきたので、空中線系について要点などまとめてみます。

 

アンテナの種類と特徴

・半波長ダイポールアンテナ

平衡アンテナ。絶対利得2.15dBi, 相対利得0dB。インピーダンス73Ω。

不平衡の同軸ケーブルと接続するにはバランが必要。

ちょうど1/2波長では誘導性のため、若干短縮して純抵抗とする。

・1/4波長垂直接地アンテナ

インピーダンス37Ω。接地が不完全だと放射効率が低下する。

地面による鏡像を利用する。接地アンテナ。

・ホイップアンテナ

1/4波長では給電部で電流分布最大、1/2波長では給電部で電圧分布最大。

定在波アンテナで、先端で電流分布はゼロとなる。

不平衡アンテナ。3/8波長だと50Ω系の給電線と整合が取りやすくなる。

垂直偏波、指向性は水平面内無指向性、垂直面内8の字特性。

・スリーブアンテナ

不平衡アンテナ。垂直半波長ダイポールとほぼ同じ特性ですが

スリーブが太いので入力インピーダンスは70~65Ω程度となります。

75Ω系の同軸給電線と直接接続可能。指向特性は垂直半波長ダイポールと同じ。

エレメント長、スリーブ長ともに1/4波長。

・ブラウンアンテナ(グランドプレーンアンテナ

入力インピーダンス約20Ω。ラジアルの角度を変える、エレメントを折り返すなどで

給電線と整合を取ります。同軸ケーブルを直接接続可能。

垂直偏波、水平面内無指向性。ラジアル長は1/4波長。

・キュビカルクワッドアンテナ

水平偏波です。一周が1波長の放射器とそれよりわずかに長い反射器からなります。

水平面内単一指向性。放射器と反射器の距離によりインピーダンスが変化します。

ループ面と垂直な方向に放射します。

・ループアンテナ

ループ面内に8の字指向特性を持ちます。キュビカルクワッドアンテナとは

垂直な指向特性を持ちます。中波帯などでよく使われます。

実効高は巻数とループ面積に比例し、波長に反比例します。

垂直アンテナとの組み合わせ・合成でカージオイド形の指向特性が得られます。

受信感度が最小になる方向に対して鋭い特性を持ちます。

方向探知用アンテナなど。

八木・宇田アンテナ

水平面内鋭い単一指向性。水平・垂直両偏波で使用されます。

放射器を折り返すと広帯域、高インピーダンス、実効長が長くなります。

放射器は半波長ダイポール、導波器は容量性、反射器は誘導性です。

スタックにすると指向性および利得が向上します。

・コリニアアレーアンテナ

垂直半波長ダイポールを多段にした特性。

放射エレメントは1/2波長の同軸アンテナ、それぞれ同相・同振幅で励振します。

水平面無指向性、高利得。

・ロンビックアンテナ

行波アンテナ。広帯域。単一指向性。

・対数周期アンテナ

広帯域、自己補対アンテナ。測定用など。隣接するエレメントは逆位相で給電する。

・ディスコーンアンテナ

広帯域、VHF~UHF。垂直偏波水平面内無指向性。インピーダンス約50Ω。

同軸ケーブルと直接接続。

・パラボラアンテナ

反射器は回転放物面。放射する電波は平面波。直径が大きいほど、波長が短いほど

指向性は鋭い。利得は開口面積に比例し、波長の2乗に反比例する。

・アルホードループアンテナ

水平偏波、一辺が1/4波長の正方形。主にVHF帯で使用。

水平面内ほぼ無指向性。

・双ループアンテナ

一周が1波長のループを1/2波長の給電線で2つ以上接続したもの。

水平偏波、UHF帯、高利得、広帯域

 

給電線

・平行二線式ケーブル

平衡アンテナに直接給電できる。外部のノイズの影響を受けやすい。

300Ω程度の高インピーダンスのものもある。TEMモード。

同軸ケーブル

不平衡給電線。平衡アンテナに接続するにはバランが必要。

外部のノイズの影響を受けにくい。TEMモードで使用する。

・導波管

TEモードなどで使用する。TEMモードでは伝搬できない。

遮断周波数以下の電磁波は伝送できない。

管内波長は自由空間よりも長い。マイクロ波を効率的に伝送できる。

 

不要輻射の低減

・給電線にBPFを設ける。

・高調波トラップを設ける。

・給電線からの輻射を避ける。

 

アンテナにおいては、同じものを送信と受信に用いた場合において

指向性、利得、入力インピーダンスなどは一致するが、電流分布は異なる。

 

同軸ケーブルは周波数が高くなると、誘電損、表皮効果による抵抗損が増加する。

また、耐電圧に注意する。

自由空間および給電線の特性インピーダンスはテスターでは測定できない

電圧反射係数は複素数(ベクトル量)である。絶対値は実数である。

特性インピーダンスも一般には複素数で表される。

 

各種計算上必要な公式は参考書などを参照してください。

GeForceとQuadroの同時使用について

NVIDIAGeForceQuadroの同時使用が可能だったので、うまくいった手順を示します。試される場合は自己責任でお願いします。

環境

M/B:H270-PRO

OS:Windows 10 Home(2020 7/6時点最新)

GeForce GTX 1660 Ti

Quadro K2000

以下、2枚差しの手順です。

1. GeForceのみを差し、GeForceの最新版ドライバをインストール

2. Quadroを追加で差して2枚構成でPCを起動

3. Quadroの最新版ODEドライバをインストール、PC再起動

4. GeForceの最新版ドライバを再インストール、PC再起動

5. NVIDIAコントロールパネルで両方が有効になっていることを確認

6. NVIDIAコントロールパネルで必要に応じて設定を行う

以上です。これでGeForceQuadro両方が認識され使える状態になります。

ディスプレイはずっとGeForceにつなぎっぱなしでOKです。6. まで完了したらQuadroのほうにディスプレイを接続してかまいません。問題なく映ります。

使うかどうかは別にしてこの構成で最大6画面まで使えます。

PhysXQuadroに割り振ると遅いのでGeForceかCPUに振ったほうがいいと思います。

 

Quadro K2000はCUDAが使えるので、コンピューティングにも使用できます。性能は単精度浮動小数点演算で800GFLOPSに届かない程度です。GeForce GTX 1660 Tiが4.6~5.4TFOPSくらい出て(半精度はそのおよそ倍)しかも整数演算と浮動小数点演算の同時実行が可能なので、世代的にもQuadro K2000はかなり見劣りしますが、なんといっても1スロット仕様で補助電源不要というお手軽さがあります。

GeForce GTX 1660 TiでGPUGRIDを実行しつつ、Quadro K2000でFolding@homeを実行するということに成功しています。

Quadro K2000はGPU-Zで見てみると、OpenCL, CUDA, DirectCompute, DirectML対応で、Vulkan, OpenGL 4.6といったAPIにも対応します。DirectXは12(Feature level:11)です。GPU Load 100%でも温度やファン回転数は低く、これもGeForceとの方向性の違いなのかもしれません。

あくまでうまくいった一例にすぎませんが、GeForceQuadroがあるもののPCは一台しか用意できないという場合に両者を活用することもできるということです。CUDAで単精度コンピューティングをするにもGeForceのほうが格安でパフォーマンスもかなり高いですが、Quadroの信頼性も捨てがたいと思われ、また、遊ばせておくとか処分するのももったいないですので、有効活用の一例として紹介します。Quadroの10-bitカラーはもちろん対応のディスプレイであれば活用することができますし、Quadro対応アプリケーションで利用することも可能だと思います。

GeForceのドライバとQuadroのドライバが競合するのが怖かったですが、今回そんなこともなくうまくいきました。

2020年(令和2年)2月15日午前 第一級陸上特殊無線技士試験 解答速報と解説、感想など

2020年(令和2年)2月15日午前に行われた第一級陸上特殊無線技士試験の解答速報を作成したので簡便な講評を添えて公開する。当解答や解説等の誤り、これらを利用した者が不利益を被っても当方は一切責任を負わないものとする。

 

法規

[1] 3

[2] 1

[3] 2

[4] 4

[5] 2

[6] 1

[7] 3

[8] 2

[9] 4

[10] 3

[11] 2

[12] 3

 

無線工学

[1] 3          [13] 1

[2] 3          [14] 2 

[3] 3          [15] 1

[4] 4          [16] 5

[5] 2          [17] 5

[6] 3          [18] 4

[7] 3          [19] 1

[8] 4          [20] 4

[9] 5          [21] 2

[10] 2        [22] 4

[11] 1        [23] 5

[12] 5        [24] 2

 

法規の[1]であるが、「無線設備の操作の監督を行う者」ではなく、「無線設備の操作を行う者」である。

[3]の「空中線の利得及び能率」は指向特性ではない。

[7]は1と3が紛らわしい問題であった。無線設備の設置場所は免許状によらなければならないため、3が正解である。

法規については他は特別に注意の必要な問題はなかった。

 

無線工学の[4]はシンプルな平衡状態のブリッジ回路の問題ではあるのだが数値がいやらしかった。Rxを求めたのち、検流計の両端が等電位であることを利用して電源電圧に抵抗比をかけるのが速いと思うがきちんと割り切れる数字にならない。全体に流れる電流を求めてRxでの電圧降下を求める方法もあるが、やはり計算途中で綺麗な数字にはならない。いずれにせよ計算結果は8.8[V]となる。

[8]は、256QAMで一度に送れるのは8ビット、16QAMで4ビットなので選択肢2の説明は正しい。消去法でも解けるが常識的にも4が誤りである。

[9]は5が誤りだが少し難しいかもしれない。しかしこれも消去法で5しか残らないはずである。

[12]はMIMOについてだが、ここで「グレイ符号化」は関係ない。MIMOで行うのは「信号処理」である。

[17]は等価等方輻射電力の計算だが、答えは真数でなくデシベルであるので対数の計算である。真数は簡単に求まるので指数と常用対数の計算ができれば易しい。

[18]の4は「ファンビーム」ではなく「ペンシルビーム」が正しい。放射されるのは「球面波」ではなく「平面波」である。

[19]は1が正しい。2は「導電性」樹脂ではなく「誘電体」樹脂である。4は「スタブ」ではなく「バラン」である。

[20]のrは波長が短くなるほど小さくなるので、周波数が高くなるほど小さくなる。

[23]も指数と対数の計算である。x-9=17としてx=26[dB]として計算しても、減衰器で-9デシベルだから真数にして1/8となって減衰器出力が0.125[mW]でこれをxデシベル増幅したら17[dBm]になるとして計算しても結果は真数にして400である。

他は特に難問奇問はなかった。

 

総括として、法規は覚えることをきちんとまんべんなく覚えれば合格点は取れる内容だった。無線工学は[4]の計算がやや大変ではあったが、あとは計算がきちんとできてひととおり全体をわかっていればやはり合格点は取れる内容だった。

一陸特の試験は資格の操作範囲上からも、多重通信についてはかなり詳しく聞いてくるのでテキストと過去問でしっかり対策しておく必要がある。空中線系や電波伝搬に関してもひととおりの知識が必要である。電気回路については必ず出題されることがわかっているので、過去問でしっかり問題を解く練習をするのがよい。

そこまで難しくはないけど舐めてると容赦なく落ちる試験という感じでしたね。

 

試験会場での「席は自由席です」というのに一番驚いたかもしれないです。通路側なら原則どこに座ってもいいとかちょっとびっくり。

ITパスポート試験受験記

合格が難しいわけではないのだが得点が発表され、高得点するのは割と大変である試験なので受験までの勉強と受験の感想を記すことにする。

 

ITパスポート試験はストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の問題からなる合計100問、試験時間120分のCBTである。試験は随時申し込みができ、会場に空きがあるときに日時を選んで受験が可能である。

 

どの分野も広く浅くなのだが、紙とペン(会場にあるものを使用する)が必要な計算問題や図を書いて解く問題がいくつか出題される。ストラテジ系とマネジメント系は進捗の度合いや財務などに関する具体的な計算問題が出題される。といっても必要な数学的知識はせいぜい中学校でやる連立方程式を解くくらいのレベルである。問題としてはそういった式を自分で適切に立てて解けるかが問われる。

 

テクノロジ系では処理の手順を地道に逐一追わないと解答できない問題が出題される。難易度的には基本情報技術者の午前試験と同等程度かやや易しめくらいである。手早く解いて5分以上かかるような問題は少ない。

 

その他は主に知識を問う問題と基礎的な理解を問う文章題である。ある程度は国語の問題といえるようなものも存在する。要求される知識レベルは浅く知っていればよいものが多いが、その範囲は大変広くかつ内容は相当新しいものも含まれる。ITエンジニアでも対策をしないで高得点が取れるひとは少ないと思われる。高得点には広い知見が要求される。

 

ITに直接関係なさそうなことまでが出題範囲なので、範囲をすべて網羅というのは現実的でないほどだが、シラバスに沿った学習で効率的に得点が可能である。

 

私は基本情報技術者試験に合格後、書店で980円(税別)のITパスポート試験の対策本を1冊買って仕上げた。受験料やテキストが比較的安いのは受験がしやすい点である。

 

基本情報技術者に合格していればそれ以上深く勉強することはこの試験に限ればないのだが、相当広い範囲からの出題なので、技術分野以外にマネジメント、ストラテジに関する学習を重点的に行った。勉強期間は約2週間である。参考書の厚みや内容的にも一週間あれば通読することは十分可能である。

 

勉強は合間時間に本を読んで問題を解く程度で、そんなにがっつりやったわけではないが、全くの初学でITに明るくない方ならそれなりに骨が折れるはずである。実際のところそんなに勉強なしで取れるほどは簡単ではない。

 

合格は税別980円のテキストだけで十分可能である。問題集もあるようだが、特に別途必要とは感じなかった。

 

過去問は模擬試験形式で公開されているので、受験前に何回分かはやっておくことをおすすめする。

 

試験当日は、定刻前に試験センターへ行き、受付で確認票と身分証明書を提示し(くれぐれも持参を忘れないよう注意されたい)、ロッカーに荷物一切をしまって試験室へ入室する。試験は入室してから確認票に記載の試験時間となり次第、開始することができる。入室後は試験問題を解く以外にできることがないので、事前にお手洗いなどを済ませて飲み物も飲んでから入室する。

 

100問解き終えて試験終了ボタンを押すと自動的に採点が開始され、その場で即座に点数を確認することができる。100問って結構ありますね、途中でうんざりしてきます。試験中は集中力を切らさないことも鍵となってくる。

 

あとは帰宅してしばらくするとメールが届き、そのリンクから試験結果の閲覧とダウンロードが可能である。申込時のパスワードは忘れないようにしよう。

 

安上がりで受験しやすく、国家試験は国家試験である。ITを利活用するすべてのひとが対象なので、誰でも興味があれば受験してみるとよいと思う。なかなか良い勉強にはなったと感じる。

危険物取扱者・高圧ガス製造保安責任者資格取得の意義と方法

工業の国家資格である危険物取扱者と高圧ガス製造保安責任者について、その意義と概要を概観する。その後、意義に沿った効率的な取得法について述べる。

危険物取扱者総務省管轄、高圧ガス製造保安責任者は経済産業省管轄である。試験は大臣や都道府県知事より委託された団体により実施される。

筆者は甲種危険物取扱者および乙種危険物取扱者のすべての類に合格して免状の交付を受けている。高圧ガス製造保安責任者については乙種機械区分を受験し、2020年1月6日に合格した。

まず、各資格の意義について述べる。

危険物取扱者は一定数量以上の消防法で定められた危険物を取り扱うのに必要となる資格で、無資格でのその取扱い(甲種または適当な乙種危険物取扱者免状の交付を受けている者の立ち合いがある場合を除く)は違法である。そのため、まず業務で必要であるから取得が必須な場合が考えられる。決まりごとだから取得しないといけないケースであるが、このケースは受験者の一部に限られる。

化学・物理が受験科目に含まれる(甲種および乙種)ため、それらの知識や理解のお墨付きを得るという動機での受験者も多い。実際、化学メーカーや化粧品などのR&D部門に取得者(特に甲種)がいる。試験を実施している機関の動画などを参照されたい。

危険物は現代社会に身近にたくさんある。ガソリン、灯油、軽油、燃料や消毒に使うアルコール、接着剤、木屑、金属屑、漂白剤の次亜塩素酸ナトリウム、シンナー、ラッカー、ベンジン食用油などは日常生活でよく目にするものだし、道路を走っているタンクローリー掲示を見ると、アクリロニトリルのような物騒な(化学工業上重要な)物質が大量に道路を走っている。もちろん、化学工業プラントではたくさんの種類のたくさんの量の危険物が貯蔵され、反応器で反応され、製品や廃棄物がうまれる。いまや衣食住がこれらの危険物なしには成り立たない。

仕事の幅が広がることもある。あるトラックの運転手が言っていたのだが、資格を取れば運べるものが増えるので仕事の幅が増える、給料にも反映されるという話もあった。

消防に携わる者は危険物の知識がないと適切な防災・消火ができない。水をかけると発火したり可燃性・毒性ガスを発生するものもある。二酸化炭素で覆って消火できないものがある。危険物は一度着火すれば消火は困難なので万が一のときのための消火法も学ぶ必要はあるのだが、学ぶほどに消火が困難で、消火より防災が重要であることが認識できる。自己反応性の物質の多くは有効な消火法が存在しない。

直接関わる機会がなくても、現代社会において広く存在する危険物に対して適切な知識と理解を持った現代人が広く存在することは公共の安全にとって有益である。

防災のための法整備に専門的見地からアドバイスをするうえでも有資格者であることは意義のあることであろう。試験には法令科目もある。

ざっと思い浮かぶだけで以上のような意義が危険物取扱者資格にある。

 

高圧ガス製造保安責任者の意義について述べる。

高圧ガスの取扱いの規制のみならず、自主的な保安の促進が法令で定められている。これをうけて高圧ガス保安の責任者となるべき者として高圧ガス製造保安責任者がある。この資格がないと高圧ガス製造に全く関われないものではない。ただし、保安上の責任者(保安技術管理者、保安主任者、保安係員、取扱主任者、移動監視者など)となるためには必要である。また、これらの職に選任されなくても有資格者程度の知識・技術を有することが望ましいことはいうまでもない。

危険物取扱者同様、企業のR&Dなどでの採用要件が有資格者であることとされることの多い資格である。試験内容は物理学や化学、工学の知識・理解が問われるものであるため有資格者であることはそれを有することを示せることになる。

高圧ガス製造に関わるものにとっては自らの安全に直接影響する資格である。保安の技術や設備の設計、運用などの知識が要求されるため、安全に業務を遂行するのに役に立つものであることは明らかである。

製造だけでなく、一定の条件に当てはまる高圧ガスの消費者は取扱主任者を選任しなければならないが、有資格者は取扱主任者となることができる。また、保安技術管理者や保安係員などは代理人の選任が義務付けられており、有資格者の中からこれらを選ぶこととなっている。

保安係員などは事業所の区分ごと、交代制の場合はさらにそれぞれについて選任しなければならないため、有資格者は不足であるとも言われる。高圧ガスに関する事故は今日も絶えないため、やはり公共の安全のため重要な資格であると言える。

 

危険物取扱者、高圧ガス製造保安責任者ともにいくつか資格の区分があるので概説する。

危険物取扱者は大きく甲種、乙種、丙種の3種があり、さらに乙種は1類から6類までに分類されている。甲種はすべての種類の危険物の取扱および立ち合いが可能であり、乙種は指定された類の危険物の取扱いおよび立ち合いが可能である。丙種は乙種4類のうちの一部のものについて取扱いのみが可能という包含関係にある。試験の範囲および難易度も

甲種>乙種>丙種

となっている。甲種は受験資格を満たさないと受験できない。乙種、丙種は誰でも受験可能である。

高圧ガス製造保安責任者は、甲種化学、甲種機械、乙種化学、乙種機械、丙種化学の区分がある。甲種化学と甲種機械、乙種化学と乙種機械はそれぞれほぼ同等の職務範囲である。丙種化学はその下位という位置づけで、職務範囲に制限がいろいろある。

甲種と乙種は保安技術管理者となる場合に限り条件の差異があり、甲種には制限がない。乙種でも定められた条件内で保安技術管理者となることができる。保安主任者、保安係員、取扱主任者等への選任に関してはいずれも制限を受けない。

 

さて、ではどのようにすれば試験を突破して資格を得ることができるのか、個人的な経験を踏まえて述べる。

危険物取扱者、高圧ガス製造保安責任者ともに、法令科目がある。基本的に法令は一番後まわしが良い。基礎理論や技術的なことをひととおり知ってから法令を学ぶほうが効率的で深く理解しやすい。そして法令に関してであるが、参考書の概説を読むだけでは合格ラインに確実に達することが難しい。概説も読み、実際の法令の条文を読むことが重要である。試験ではかなり際どい設問がいくつかあり、条文を読んでいないと正しく判断できない問題があるためである。面倒そうだが何度も受験する手間に比べれば実は大したことはない。そのうえで問題演習をすればより確実である。

危険物取扱者試験の場合、最も最初に対策すべきは化学と物理である。ここが固まっていないと危険物の性質、消火法などが理解できない。高校や大学で学んでいなければ最も時間のかかるところであるが、学んでいれば復習程度のものである。危険物の性質については、甲種は範囲が大変に広いので、まずは受験制限のない乙種から挑戦するのも良いと思う。

高圧ガス製造保安責任者試験では、一番最初に学ぶべき科目は学識である。やはり全体の基礎であり、かつ一番時間のかかるところでもあるからである。高校理系程度の物理の知識はないと苦労するはずである。参考書も危険物取扱者に比べ少なく、全くの初心者向け参考書はおそらくないと思われる。わからないことがでてきたら調べるか、初歩的な物理学の教科書を読むのも効果的と思う。保安管理技術は実務経験がないとイメージしづらい点もあるが、さほど難しくないのでなんとかなる。法令はかなり細かいところまで詰めないと得点が難しい。毎回良く出る箇所だけで合格点を狙うのはかなり危うい。

 

準備期間は予備知識によってかなり左右される。物理・化学・工学の知識がある程度あるなら、甲種危険物取扱者で半年程度、高圧ガス製造保安責任者(乙種機械)で3か月~半年程度が常識的なところと思われる。予備知識がないなら、それぞれ1年近くを準備する必要があるように思う。一日に取れる勉強時間にも左右される。

どちらも参考書と問題集をするのが良い。危険物取扱者は問題演習をひたすらやる方法もあるが、解けない問題を解くのは苦痛である。高圧ガス製造保安責任者はある程度系統だった理解が必要なので、参考書で必要事項を習得して問題演習が好ましいと思う。

 

試験本番はどちらも時間に余裕がある。普通に解けばたっぷり時間が余るはずである。時間を気にせず落ち着いて一問一問確実に解いていくのが良い。

 

試験に合格する方法はこれくらいのものである。あとはどちらも合格後に免状の申請が必要になるので、手続きをきちんと踏むだけである。

 

公共の安全などのためにも、これらの資格に挑戦される方、取られる方が増えることを期待する。